新型コロナウイルスの出現に伴い、多分野で様々な業務がオンラインへシフトされた事は、皆さんも体感しているだろう。
そんな中、薬局業界ではオンライン服薬指導が認められた。
仕事にも慣れ、少し余裕が出てくる30代の薬剤師。
結婚、出産、子育てなど、人生のイベントが多く存在する30代の薬剤師。
イベント事が多いからこそ、「テレワークがあればいいのに!」との一方で、「テレワークは難しいね!」 と、変化にどう対応しようか考えているであろう30代の薬剤師。
そんな30代の薬剤師に、一つの問いを投げかけ一緒に考えたい。
『薬剤師の仕事に於いて、テレワーク化は推進すべきか?』
【賛成派】としてはその利点として、以下の4点を挙げる事が多い。
①「感染への不安解消」
②「人材面」
③「仕事内容」
④「IT機器の性能」
一方、【反対派】としては、
①「コミュニケーションへの課題」
②「仕事の効率性」
といった部分に懸念を持っている事が多い。
薬剤師のテレワークに関して、【賛成派】と【反対派】の両者意見は、おそらく平行線を辿るのではないかと思う。
では、両者の意見にはどのような前提条件が隠れているのか考えてみよう。
改めて
薬剤師の仕事をテレワーク化すべきという立場には、どんな前提が存在するだろう?
確かにコロナ禍において、多くの働き手の仕事がオンライン上で可能となった。
しかし、産休・育休中でも自宅で仕事をするかどうかは、不明である。
薬剤師として自宅でも働きたい!と思えるには、「やりがいがある仕事」「社会に貢献出来る仕事」といった面がテレワークでも可能である事を示さなければならないだろう。
また、IT機器を使えるのか?症状が安定していているのか?会話に問題がないのか?といった危惧も、前提として存在するだろう。
一方で、薬剤師のテレワークは推進すべきでないという意見の前提にはどんな前提があるだろうか?
コミュニケーションについては、本当にそうだろうか?
今日、スマホの普及率は高い。新たなことでも、なかなか会えない家族とだと、抵抗なくテレビ電話をしているように感じる。
『薬剤師のテレワークを推進すべきか?』について、構造を見てきたが、
「賛成」「反対」の両意見があることを理解した上で前提条件まで考えると、
ある方向から見ると賛成、ある方向から見ると反対。というのが事実だろう。
今後はリフィル処方箋の応需が増え、予約も可能になるだろう。
であれば、予約者の投薬は対面で行い、予約がない場合には、オンライン対応という新たな働き方が出来る。
実際、安心感に繋がる「オキシトシン」というホルモンは、顔を見て会話をし、触れ合った場合に出ることが分かっている。
オンライン×リアルのハイブリッドこそが、患者さんとの効率的、かつ有意義な時間を生み出せるのではないだろうか。
薬剤師として出勤する意味が、
「かかりつけの患者に〇〇を伝えるため」という風に変わってくるのではないかと思う。
テレワークや制度は手段に過ぎない。
大事なのは、ありたい姿(What)!!
WhatのためのHow(手段)として、 何を選ぶか。
まず貴方が、どんな薬剤師になりたいか?を考えることが、重要だと感じている。
改めて問う。
『薬剤師のテレワークは、貴方のありたい薬剤師像に合っていますか?』
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